好きって言ったら信じてくれる?
話を聞き終えた莉央は、大きなため息を1つ。
「それは…。相変わらず、なに考えてるのかわからない人だね。でも、やっぱり亜紀のこと好きなんだよ!先輩は。」
言い切られて正直、ちょっと心がざわつく。
でも、やっぱり…。
「えー、違うよ。普通、好きな人をこんな風にからかったりする?」
先輩は、ズルい。
まるで、私のことが好きなのかのように振る舞ったと思えば、次の瞬間にはからかわれてたのだと分かる。
「もし、私のこと好きなら素直に告白すればいいだけじゃん。」
「まぁ、確かに。じゃあ、先輩がドSとか?」
莉央の言葉に思わず吹き出す。
「先輩確かにSっぽいけど関係ないと思うよ。」
「えー、じゃあー」
莉央の言葉に被さるようにチャイムが響く。
「あれ、これ予鈴だよね?」
慌てる莉央に答える。
「いや、本鈴だと思う。」