つながる
何も変わらぬこの日々が
何も変わらぬ自分が嫌だった。
真っ暗な闇に落ちる。
グルグルと回り、螺旋のように落ちる
落ちる、落ちる・・・・・・ただ落ちるのみ。
あがくこともせず、なされるままに。
まぶたが重い、開かない。
やっとうっすらと開いた瞼の隙間から見えたのは
吹き抜けの天井。
天井の板は無く、梁が見えている。
眩しくて腕を顔に乗せ、もうひと眠りしようと
思っ「お!起きた?いやー、大変だったんだぞー。
お前でかいからさぁ、俺一人で引きずるの
大変だったぞぉ?」
ダミ声が目を覚まさせてくれた。
腕を下げ、声の主を見やる。
ニコニコと笑う男。30代後半といったところか。
顔は・・・整っていると思う。
というか、待て。
「でかいって??誰が?おっさん。」
ニコニコと指差す・・・先には私。
「へぇ。」
とりあえずムカついたけど、大人だから流してやろう。
「兄ちゃん、あんたその服で出歩いてたのか?
間違えて切られちまうぞ」
キラレル?なんて物騒な。
というか、私はどこにいる?
さっきまで道場にいたはずだが・・・。