その背中、抱きしめて 【上】



『先輩の必死の愛の告白、受け取りました。じゃあ、お言葉に甘えます』

「ほんと!?ありがとーーーー!」


よかった、伝わった!

嬉しくて涙出そう!


『ありがとって…。お礼言うのは俺の方でしょ?』

「そんなことないよ。オッケーしてくれてホントにありがとう」


ありがとうが素直な気持ちだよ。

私の気持ち、わかってくれてありがとう。


「じゃあ、明日…そうだなぁ、歩くのゆっくりになっちゃうから7時くらいに高遠くん家?」

『そうですね。結構早いけど、先輩大丈夫?』

「大丈夫!まかせて!じゃあ明日ね。足痛いと思うけど、ゆっくり寝てね」

『ありがとうございます。じゃあまた明日。おやすみなさい』





う…うっしゃあああああああ!!!


部屋から飛び出てリビングへ行く。

「お母さん!明日あさ5時に起こして!」

「5時!?ずいぶん早いじゃない」

テレビを見てたお母さんがびっくりする。


「明日からしばらく高遠くんを送り迎えするから、早起きする」

「へぇ…寝坊助の柚香が大丈夫かしら」

「大丈夫!起きるから!お願いね!!じゃあおやすみ!」



ピンチの高遠くんの役に立つんだ!

助けられてばっかりじゃ女が廃る!!



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