その背中、抱きしめて 【上】
「何言ってるんですか。乾かしてる間、服貸しますから」
へ??
ボンッ。
一気に顔が熱くなった。
うっわ、恥ずかしーーーーーー…。
あまりの恥ずかしさで頭を抱えていると、すぐ真上から高遠くんの声。
クイッと指で顎を持ち上げられて、とびきり妖艶な顔で言う。
「何、それとも俺にあっためてもらいたいの…?」
あまりに妖艶で綺麗な顔と、その言葉の意味に…声も出なければ体も動かない。
そのまま唇を奪われる。
いつもより熱を帯びた唇に。
何度も、何度も。
唇を離せば、吐息が漏れる。
吐息を漏らせば、また唇を重ねる。
「…ふっ…」
もう、限界。