その背中、抱きしめて 【上】



地元駅から歩いて家に帰る。

辺りは暗くなってきていた。


(この暗さなら、高遠くんは間違いなく家まで送ってくれるなぁ)


そんなことを考えたら、寂しくて切なくて涙が溢れた。


どれだけ優しかったか。

どれだけ心配してくれたか。

どれだけ大切にしてくれたか。

思い出せば思い出すほど、胸が締め付けられる。



もうあの幸せな日々は戻って来ないんだね…。



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