その背中、抱きしめて 【上】





「いっぱいあるよっ!私、高遠くんのこと心配だったんだよ!捻挫ってちゃんと治してリハビリしないと足首の痛みとか違和感が残ったり足首が硬くなっちゃったりするから!」

なのに…

なのに…!!

「何で私の気持ち汲んでくれないの!?どれだけ心配したと思ってるの!?高遠くんからしてら余計なお世話なのかもしれないけど、私ほんとに…ほんとに…!」


心配したんだから!

辛そうな姿見てるだけで、私まで辛かったんだから!


「大好きだったのに…!!高遠くんのバカぁ!!!」


涙で高遠くんの顔がほとんど見えない。

けど、そのまま顔を後ろから高遠くんの胸に押し付けられて、何も見えなくなった。



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