ヴァンパイア達と甘くて刺激的な生活を
2
『ほら、暴れないで。まぁ、どんなに暴れたって僕達の力には勝てないからね』


『嫌だ…止めて…』


『さぁ、AAAの血を僕に捧げろ…』


『いやぁぁぁぁぁぁ』


そしてハッと目覚める。


「はぁ…はぁ…」


（久しぶりだな。あの夢見るの）


ふと窓の外を見るとまだ外は暗かった。


時計を見ると5時を指している。


その後また寝ようと思ったのだが、なかなか寝付けず、ベッドの中でゴロゴロしていた。


（ダメだ寝れない…お庭でも行って気分転換しよう）


まだ朝の5時なので、きっと誰もいないだろうと思い、庭に行くことにした。


玄関のドアを開けると、3月下旬とは思えない冷たい風が吹いていた。


「うぅ…寒いなぁ…羽織る物着てくれば良かった」


流石に薄い長袖のTシャツ1枚では冷える。


取りに戻ろうかと思ったが、庭を散歩していればすぐに温まるだろうと思い、庭に行くことにした。


庭に着くと沢山の花が植えられていた。


「すっごい綺麗」


素人の目からでも分かる程に花は丁寧に育てられ、無駄な草などはしっかり切られていた。


「若菜様、そんな薄着では風邪をひかれてしまいますよ」


こんな風に花達に愛情を込めて育てられるのは誰だろうかと考えていると、聞き覚えのある声とともに、肩にブランケットがかけられた。


ふと振り返ると、声の主である翔人さんがいた。


「おはようございます。随分とお早いお目覚めなのですね」


「はい、ちょっと目が覚めてしまったので…翔人さんは何をしていらしたんですか？」


まさかここでバッタリ翔人さんに会うとは考えてもいなかったのでとても驚いた。




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