氷の魔女の春さがし
 スリサズはポケットからレンズを取り出した。

 それは父のレンズを模して自分で作った物で、神を見るには至らないが、妖精ぐらいなら見える。

 レンズ越しに山を見渡すと、小さな雪の妖精が飛び回って遊んでいた。

 いたずらっぽそうな顔をした、虫の羽を持つ少女が全部で五人。
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