イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
「そんな事を言っている場合ではありませんよ!!
私、妊娠したんです」
慌てて報告をした。
すると先生の動きがピタッと止まった。
「それ……マジで言っているのか?」
「大マジです!!」
私は、はしゃぎながら言った。
先生の横で一緒におにぎりを作っていた睦月君は、
きょとんとしていた。
「……赤ちゃん……?」
突然の事で若干
意味が分からなかったらしい。
「そうだよ。
睦月君は、お望みのお兄ちゃんになるんだよ。
妹かな?弟かな?楽しみだね」
お腹を触りながら伝える。
すると睦月君は、私の腰のまわりに
ギュッとしがみついてきた。
フフッ……可愛い。
「来年の4月に産まれるんだって。
楽しみだねぇ~」
優しく睦月君を抱き締めてあげる。
まだ性別も安定もしていないけど
嬉しくして仕方がない。
やっと睦月君に兄弟を作ってあげれた。
クリスマスにお願いした
睦月君への遅れながらプレゼント。
チラッと先生を見る。
すると私の頭をポンポンと撫でてくれた。
「良かったな。涼花」
そう言った先生は、ちょっと
照れたように笑っていた。
「はい。」
私も嬉しくて微笑んだ。