イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
お引っ越し。
それから数分後。
ミルクを飲み終わった卯月をゲップさせて
寝かしつけていると先生が帰ってきた。
「あ、お帰りなさい」
「悪い。不動産屋で色々話し込んでいたら
遅くなってしまった」
不動産屋……?
「何でまた、そこに?」
誰かの部屋でも探しているのだろうか。
すると先生は、ガサッと持っていた資料らしき
封筒をテーブルに広げ出した。
これは、いくつかの一軒家の間取り図だった。
「実は、引っ越しを考えているんだ。
2人なら十分だが、この部屋だと狭くなるしな。
卯月も産まれたことだし」
確かにそうだが……。
この高級マンションは、広い3LDKになっていて
私と先生で1部屋ずつ。
そして睦月君が1部屋を使っている。
卯月が大きくなると部屋がもう1つ
欲しいところだけど……。
「それなら、大きくなる頃に私の部屋を
1つ空けましょうか?
そうすれば、卯月も使えますし」
「だとしたらその後……お前は、どうする気だ?
俺の部屋にでも来る気か?」