イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。

そして渡辺先生は、また

「じゃあ、次誰に読んでもらおうかしら?
読みたい人がいたら手を挙げて」

そう言ったとき

「あーい。あいあーい」

抱っこしていた卯月が突然大声をあげて
生徒達の真似をし出した。

意味は、分かっていないみたいだが……。

「ちょっ!?
卯月、やめなさい」

慌ててやめさせようとするが
返って上機嫌になる卯月は、
手足をバタバタさせる。

「あーい。あーい」

渡辺先生もさすがの赤ちゃんの乱入に
困惑していた。

「あの……ですね……」

すると睦月君が渡辺先生に

「卯月。読みたいんだって。
先生……当ててあげて」

そう言ってきたではないか。

「えっ?えっと……じゃあ、藤崎卯月ちゃん」

戸惑いつつも睦月君の言う通りに
卯月を指名する渡辺先生。

そうしたら卯月は、

「あう。だーあぁう……だーキャーッ!!」

大興奮で雄叫びをあげた。

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