イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。

無口で、ほとんど表情を変えないから
たまに行動が分からない時がある。

「睦月君。甘えん坊さんかなぁ~?」

そう言いながら顔を覗き込むと
目をキラキラさせていた。

睦月君……?

「お母さん……おっ……」

おっ?

しかしハッと気づいた睦月君は、慌てて手で
口を押さえる。

そして、そのまま後退りした。

「えっ……どうしたの?」

驚いて尋ねるも首を横に振るう睦月君。

そして走って行ってしまった。

一体何だったのだろうか……?

突然の行動に私は、困惑する。

次の日も何故だが睦月君の様子がおかしかった。
私を見ると目線を横に逸らされる。

何で?

私……何か睦月君に対してしただろうか?

でも、その後の行動を見ても
嫌われていないようだ。

小学校に行く時に見送っても 

「行ってきます」

そう言い手を振ってくれた。

じゃあ、一体何だったのだろうか?

唯一気になったのは、それを見ていた先生が

「アイツ……隠し事が出来ないタイプだな」

ボソッと呟いたぐらいだ。

隠し事…?睦月君が?

< 8 / 85 >

この作品をシェア

pagetop