イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
無口で、ほとんど表情を変えないから
たまに行動が分からない時がある。
「睦月君。甘えん坊さんかなぁ~?」
そう言いながら顔を覗き込むと
目をキラキラさせていた。
睦月君……?
「お母さん……おっ……」
おっ?
しかしハッと気づいた睦月君は、慌てて手で
口を押さえる。
そして、そのまま後退りした。
「えっ……どうしたの?」
驚いて尋ねるも首を横に振るう睦月君。
そして走って行ってしまった。
一体何だったのだろうか……?
突然の行動に私は、困惑する。
次の日も何故だが睦月君の様子がおかしかった。
私を見ると目線を横に逸らされる。
何で?
私……何か睦月君に対してしただろうか?
でも、その後の行動を見ても
嫌われていないようだ。
小学校に行く時に見送っても
「行ってきます」
そう言い手を振ってくれた。
じゃあ、一体何だったのだろうか?
唯一気になったのは、それを見ていた先生が
「アイツ……隠し事が出来ないタイプだな」
ボソッと呟いたぐらいだ。
隠し事…?睦月君が?