イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
何で……?
皆で困り果てたその時だった。
「ふぇぇ~ん。まんま……にーに」
お昼寝から目覚めた卯月が起きてきた。
よちよちと泣きながら
こちらに寄って来た。
「あ、卯月。ねんねから目が覚めた!?」
慌てて言うと睦月君が卯月を抱き上げて
相手をしてくれた。
卯月は、ぐずりながら
「ニャーニャー。ニャーニャー」
白雪を気にかけていた。
「白雪は、あそこに居るわ。
びっくりして出て来ないから、いないいないね」
卯月に言い聞かす。
すると睦月君は、卯月をおろすと
白雪の居る棚を見せて
「卯月。白雪にごめんなさいは……?」
そう言ってきた。
えっ……?
卯月は、白雪を見つけるとぐずりながら
「……ちゃい。めんちゃい…」
たどたどしい言葉で謝りだした。
初めて白雪に対して謝った。
そうしたら不思議なことに
白雪は、スルッと棚から顔を出してきた。
そして出て来ると卯月にすり寄って行く。
「ニャー」
喉をゴロゴロ鳴らしてすり寄って行く様は、
許してあげているみたいだった。