イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
「ニャーニャー」
卯月も嬉しそうに白雪に触る。
ペロッと舐められるとキャハハッと笑っていた。
全員唖然となった。
えっ?もしかして白雪は、卯月を謝らせたくて
わざと棚の上に登ったの?
まさか……でも、それなら辻褄が合う。
猫かそんな知恵があるのか分けないと思いつつも
見ていると睦月君が
「卯月に謝らしたかったみたいだよ?
白雪。謝ったからもういいってさ」
そう言って教えてくれた。
「睦月君。白雪の言っていることが分かるの?」
私が尋ねると
「……なんとなく」
首を傾げながら応えてきた。
なんとなくって……曖昧な。
結局、謎のままこの騒動は、
終わってしまった。
それ以降。白雪は、遊び以外
棚の上に登ることはなくなった。
あれは、何だったのだろうか?
卯月に関しては、睦月君が白雪は、
叩くものではなく撫でるものだと
教えてあげたため
無闇に白雪を叩くことはなくなった。
今では、すっかりいい友人関係を築き上げていた。
「ニャーニャー」
撫で撫でしてあげるとゴロゴロと喉を鳴らして
一緒に遊んでいる白雪と卯月。
まぁこれは、これで良かったのかもしれない。
私は、クスッと微笑んでその光景を見ていた。
END。