ウソツキセンセイ
「じゃあそろそろ行こっか」


「オッケー」


 空になったコップを台所に置いて、あたしと蒼依は家を出る。


 ガチャッと鍵がしっかり掛かった音を聞いて、片道一時間ほどかかる墓地へと向かった。


 道中は、蒼依と楽しくおしゃべりをしながら歩いた。それが結構楽しくて、いつの間にかあたしは夏の暑さなど気にしなくなった。


「あのさ、蒼依」


「ん?」

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