ウソツキセンセイ
 蒼依が小首を傾げてあたしのことを見た。


「平塚先生のこと……なんだけど…」


「おー!とうとう恋だと認めたか!?」


 ぱぁっと蒼依の顔が明るくなった。


 本当、恋バナとかそういう話になると調子に乗るんだから。


「…前よりは好きだよ。苦手意識は持たなくなったかな」


「ふむふむ。紅音はきっとここから恋に発展していくんだよ!」


「まず先生と生徒の恋なんて、ろくなもんじゃないから」

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