ウソツキセンセイ
「あの人たちが居なくなったのを見計らって、俺はそっちに行くよ」


「分かりました」


「じゃあね、横田さん。明日も理科室で待ってますよ」


「分かってますよ」


 平塚先生はあたしに手を振って見送る。あたしは少し駆け足で蒼依の元へと戻ると、既に平塚先生のご両親は帰ったようで、蒼依もお墓参りを済ませたようだ。


 あたしは蒼依パパのお墓の前で手を合わせて、蒼依が桶を片付けるのに付き添う。


「平塚先生とどんなこと話してたの?」


「ん?うーん…さっきの人たちのこと」


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