ウソツキセンセイ


***


「やっと終わった……」


 山のように積み重なっていた実験器具をすべて洗い終えて、あたしと平塚先生は一息をつく。


「助かりました、横田さん」


「いえ…暇だったので別に」


「あ、ちょっと待ってくださいね」


 濡れた手を白衣の裾でぬぐい、平塚先生はポケットの中を漁る。


「はい、どうぞ」


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