ウソツキセンセイ
「毎年、この時期になるといつもああなんだ。あいつは。聞いているかもしれないが、平塚の妹が亡くなったのがちょうど昨日でな」


「はい、平塚先生に聞きました…」


「そうか……。なら良かった」


「……何が良かったのですか…?」


「平塚は自分のことを話したがらないんだよ。自分から打ち明けたりするのは、心が開かない限りしねぇんだ」


 そう、……なのかな?


 心が開いていないと打ち明けてくれないっていう言い方だと、平塚先生はあたしに心を開いているみたいな言い方になる。


 それじゃあ語弊が生じてしまうんじゃないだろうか…?

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