ウソツキセンセイ

　あまりにも平塚先生が色っぽくて、声が上ずってしまった。…これじゃああたし、ただの変態女じゃん……。


「背中、拭いてもらえないかな？」


　平塚先生はあたしをからかうようなことを一つも言わずに、背中を向けた。


　拭いてと頼まれる前に背中を差し出されたから、あたしら拭かざるを得なくなってしまった。


「失礼します…」


　断りを入れておいて、あたしは平塚先生の背中を布で拭く。


　本当に、目の行き場に困ってしまう。