ウソツキセンセイ
 本当にあたしは寝てしまったんだ。


 やってしまった、とあたしは盛大なため息をつくと、カーテンの外から「紅音起きた!?」と蒼依の声が聞こえてきた。


「おはよう紅音」


「お、おはよ……」


「もー、びっくりしたよ!平塚先生がね『紅音さん、看病に疲れたそうで、寝てしまいました』なんて言ってきたんだもん!」


「あ、あはは…ごめんごめん。つい……」


 本当は、気持ちよくてそのまま眠ってしまったんだけど。


 ということは蒼依には言えないので、今はお口をチャックすることにした。


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