ウソツキセンセイ
 じゃあ、なおさら平塚先生を早く助けることが出来て良かった…。


 あとは、夏期講習が来週の水曜日まであるから、それまでの間に平塚先生に無理をさせないようにしよう。


「私保健室から出るけど、紅音は?」


「あたしは平塚先生の顔を見てから帰ろうかな」


「好きな人が心配??」


「だから、そんなんじゃないって!からかわないでよー!」


 蒼依の背中を押して、無理やり保健室の外に出る。


 最近ずっと、蒼依はあたしのことをからかってくる。


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