ウソツキセンセイ
「横田さん」


 急に黙ってしまったあたしに、平塚先生は優しく囁く。


 すると、あたしの方に身体を寄せて、軽くもたれかかる姿勢になる。


「少しだけ、甘えさせてよ」


 平塚先生の柔らかい髪の毛が、あたしの肩に乗る。


 ドクン、ドクン、と、心臓がうるさくなって、あたしはまた言葉を発することができなくなる。


 エアコンが効いているはずなのに、あたしの身体は一気に熱くなる。とんだ誤作動だ。


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