ウソツキセンセイ
後章
【小さな抵抗】
二学期開始の合図である始業式。
校長先生の口によって、突然告げられた「平塚先生の退職」。
体育館の中に集められた生徒は、皆ざわつき始め、それを横から教頭先生が沈める。
校長先生に最後の挨拶をどうぞ、と言われ、壇上に上がった平塚先生は、私たちに向かって一礼をする。
「一身上の都合により、明日をもって学校をやめることにしました。皆さんとは一学期のみの付き合いでしたが───」
平塚先生の言葉が、あたしの頭の中でぐるぐると回る。だけど、ひとつひとつの言葉の理解が乏しくて、余計に混乱してしまう。
校長先生の口によって、突然告げられた「平塚先生の退職」。
体育館の中に集められた生徒は、皆ざわつき始め、それを横から教頭先生が沈める。
校長先生に最後の挨拶をどうぞ、と言われ、壇上に上がった平塚先生は、私たちに向かって一礼をする。
「一身上の都合により、明日をもって学校をやめることにしました。皆さんとは一学期のみの付き合いでしたが───」
平塚先生の言葉が、あたしの頭の中でぐるぐると回る。だけど、ひとつひとつの言葉の理解が乏しくて、余計に混乱してしまう。