ウソツキセンセイ
 クラスメイトの女子の声が、あたしの元に届く。


 途端に胸が締め付けられて、あたしは息が苦しくなる。


 痛い。


 苦しい。


「紅音……!」


「蒼依、苦しい……。胸が、痛い……」


「うん…。それが、恋なんだよ」


「あは……恋が、こんなに辛いなんて、あたし聞いてないよ……」


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