ウソツキセンセイ
 平塚先生は少し驚き、とぼけた様子であたしのことを見た。


「理由…。辞める理由を聞きたいです」


「……横田さんには関係なくない?」


「あたしが納得するまで、平塚先生のこと帰しませんよ」


「ちょっ、そんな言葉どこで覚えたの?口説いているのかな?」


「ふざけないでください」


 真正面からあたしが平塚先生のことを睨みつけると、平塚先生はさらにあたしのことを煽ってくる。


「そんなに顔を近づけられると、キスしちゃうよ?」


「ダウト。そんなこと、絶対にしません」

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