ウソツキセンセイ
「他の仕事…俺が本当にしたかった職について、それから両親とまた話をつけようかと思ってね。そう決めたのも、横田さんのおかげなんだよね。ほら──」


 お墓参りの時に言ったことを思い出してみて。


 そう言われて、あたしは一ヶ月前のことを思い出そうとする。


 あたし、平塚先生になんて言ったんだっけ…?


「えっ、ちょっと忘れたなんて言わせないよ?君が『誰かの未来や夢を望まないなんてことはしない』って言ったの」


「あっ…」


 思い出した。


 
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