ウソツキセンセイ

　確かに平塚先生は、学校で大勢を相手にするより、個人や少数を相手にしている方が合っているかもしれない。


　あたしも平塚先生と個人授業を受けてきたけれど、クラスでやるよりも個人の方が分かりやすいことが多かった。


「高校教師は妹の夢。俺は自分の塾を建てるのが夢。両親と和解しておけば、お金を借りる時楽でしょ？」


「そうですね。……復縁したことに越したことはないですから」


「もし、横田さんが大学に行くなら、卒業するまでに俺は必ず夢を叶えておくね」


「じゃああたしは、大学を出たらそこに就職しますからね」