ウソツキセンセイ
「卒業おめでとう」


「ありがとうございます」


「約束通り、迎えに来たよ」


「……はい」


「改めて、俺と付き合ってくれませんか?」


「……はい…!」


 抱きついたまま、あたしは力強く返事をする。それに答えるように、平塚先生はいっそうあたしを抱きしめる力を強くする。


 愛しい先生の温もりに抱きしめられて、あたしの目からは涙がたくさん溢れてくる。


< 263 / 272 >

この作品をシェア

pagetop