ウソツキセンセイ
 本当に、一体どうしたの!?


 今の平塚先生、いつもの平塚先生の欠片も何も無い。


「……誰?」


 やっとのことで出てきた言葉がまさかのこれ。でも、今はそれしか考えることがで
きない。


「誰って、平塚真樹だよ」


 当たり前でしょ、と目で訴えてくる平塚先生。


 それでもあたしは、目の前にいる人が、本当に平塚先生であるかを疑う。


 あたしの知っている平塚先生は、こんな人を馬鹿にするような笑い方はしない。


 あと敬語もそう。誰にでも敬語のくせに、今あたしに向かってタメで話しているし。


 意味がわからなすぎる。

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