ウソツキセンセイ
 もしこの高校にいる生徒や先生達が、平塚先生の本性を知ったらどうなるんだろう。


 少なくともあたしはドン引きだけど。


「とりあえずお疲れ様。週明け、続きやろうね」


「はい。ありがとうございました」


 平塚先生は教卓を整理して、教科書やノートを手に持つ。


 あたしは先に理科室を出て、そそくさと教室へ戻っていく。


 なるべく平塚先生と一緒に歩くことがないように。


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