ウソツキセンセイ
「今ね、平塚先生と放課後授業してる」


「平塚先生と!?」


「しー!!」


 蒼依の大きな声に、クラスメイトがこちらを見る。


 慌ててあたしは蒼依の口をふさいで、なんとかこの場をしのぐ。


「なんでまた。あんなに平塚先生のこと苦手って言ってたのに~」


「そりゃ、あたしだって受けたくないよ。でもあたしの化学の成績がやばいんだってさ」


「でも二人きりなんでしょ?大丈夫なの?」


「……なんとか」


< 42 / 272 >

この作品をシェア

pagetop