ウソツキセンセイ
 平塚先生はいないのか、とあたしはきょろきょろと辺りを見回る。


「あっ」


 ちょうどカーテンが少しだけ開いている所に、平塚先生はいた。


 それも、机に突っ伏している姿で。


「平塚先生」


 理科室の入口から、少し離れた平塚先生に呼びかける。


 しかし、返事はない。


「……寝てる?」


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