ウソツキセンセイ
 わざわざ自分から自分の本性を打ち明けるなんて、珍しい人だと思う。


 さて、平塚先生が寝ている今、あたしはどうするべきだろう。


 このまま先生のことを起こさないでサボっちゃってもいいんだけど…。


 金曜日から始まったばかりだし、さすがにさっそくサボるというのも胸に罪悪感がわく。


 となると、やっぱり平塚先生のことを起こしてさっさと授業を終わらせた方がいいかもしれない。


「平塚先生」


 平塚先生の肩をそっと叩く。


 結構深い眠りに入っているのか、平塚先生は全然あたしの声に気づかない。

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