ウソツキセンセイ
「そんなに怖い顔しないで。冗談だから」


 爽やかな笑顔は困った笑顔に変わる。


 平塚先生はそのまま席を立って、理科室の奥にある管理室の中に入っていった。


 ほんのちょっとの間平塚先生のことを待っていると、先生は手にボトルのような何かを持ってきた。


「これなんだ」


「……毒?」


「ぶはっ!横田さんは俺を笑わせるの得意だね」

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