ウソツキセンセイ
「じゃあ、今日はこれで終わりね。また明日、ここで待ってるよ」


 あたしは荷物を持って理科室から出る。


 その後に平塚先生は理科室の鍵を締めて、「んじゃ、さようなら」と言って先に職員室まで行ってしまった。


「………なんだかな…」


 さっきの平塚先生の顔が、妙に胸に残る。その顔はなんだか少しだけさみしそうに見えた。
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