ウソツキセンセイ
「横田さん!」


 突然、平塚先生が大声を出した。


 それと同時にあたしはテーブルの上に思いっきり額をぶつけ、理科室に鈍い音が響いた。


「いった……」


「ね、ちゃんと寝なきゃダメって言ったでしょ?」


 平塚先生はあたしの隣に来て、ふわりとあたし前髪をかきあげた。


 平塚先生のもう片方の手が、あたしの顔に触れる。


「下手したらコブできるよ。冷やす?」


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