ウソツキセンセイ
「今ここに誰もいないしさ!言っちゃいなよ~」


「………実はね…」


 頼れる蒼依につい、あたしはつぐんだ口を開いてしまった。


 化学のテストで七割取らなきゃいけないこと、それで毎日夜遅くまで勉強していたこと。そして、そのせいで平塚先生から寝かせられたこと…。


 赤裸々にあたしは話すと、蒼依はキラキラと目を輝かせてあたしの話を聞いていく。


「平塚先生やるね~!」


「声が大きいって!」


「ごめんごめん!…まぁ紅音にとっての七割は確かにキツいだろうけどね、勉強させるいい口実みたいなもんじゃない?」


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