ウソツキセンセイ
「蒼依、今日部活は?」


「今日はないよ!でも小学生のクラブで練習混ざるから五時からはいないかなぁ…」


「なら今日新しく出来たケーキ屋さん行こうよ!テレビで見たあのいちごのタルトが食べたくてさ」


 あたしがそう提案すると、蒼依はいいね、と顔をほころばせる。


「紅音、化学頑張ってたもんね。私がケーキ一つおごってあげるよ」


「本当!?やった、頑張ったかいがあった!!」


 蒼依に思いっきり抱きつくと、よしよしと蒼依はあたしの頭を撫でた。


 朝は不運だと思っていたけれど、今はすごく幸福でいっぱいだ。

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