ウソツキセンセイ
 そうだ、テストの結果次第であたしの化学の課題の量が決まるんだ…。


 ドキドキしながらあたしは平塚先生の前に立つ。これほどまでにテストを受け取るのに緊張したことはきっとない。


「……うん、よく出来ました」


「…!」


 テスト用紙をあたしに渡すと同時に、平塚先生は小声であたしにそう言った。


 テスト用紙の右上に、赤い文字ではっきりと82点と書かれてある。


 嘘でしょ、と訴えるように平塚先生の顔を見上げると、ただ平塚先生はニコリと微笑んだままだった。

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