【短編】君を探して、哀を奏でる
「季音、目が覚めた?」
「藍くん!寝ちゃってたみたいですね…喉が渇いちゃいました」
「大丈夫だよ、お茶とか買っておいた」
「そうですか、後で貰って良いですか?珍しいですね、藍くんが何か冷蔵庫に入れてるなんて」
「まあね。季音を失わないための最善策だよ」
「またそんな大袈裟な」
「普通だって」
「分かりましたよー。貴方が変な人界の普通だということが存分に。…それにしても、やけにひっついてきますね」
「良かった。…もうどこにも行かせないよ、季音」