笑顔を絶やさずに
*1*
Hiroto's Side
-コンコン
「優衣、おはよう」
返事が無いのを承知の上で506号室のドアを開ける
苦しそうな呼吸だけが響く静かな病室
「まだ熱高いな…」
髪を整えながら呟く。
こうなったのはさかのぼる事1日…いや正確には数時間前の事
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「優衣ー、ただいまー」
今日は珍しくあまり忙しくなくて、早めに家に帰って来た
早いと言っても、もうすでに時刻は夜の8時。
「優衣ー?」
大好きな笑顔で迎えてくれる優衣が来ない。
嫌な予感がして、急いで部屋に入る
「優衣ー!どこ?」
返事が無い事で焦りが募る。
リビングにはいないし、寝室にもキッチンにもいない。
後は…