ストロベリーショートケーキ<第四話>魅惑の魔法
「甘里さん、これはビスケットですね」


右膝を折り、茶色い物を手に取った黒砂糖があたしに言う。


「今更だけどミルクでいいよ。それじゃ、この道を進もう」


「そうですね。ところでミルクさん、ずっと疑問だったんですがあの人はなんなんですか?」


黒砂糖の視線の先の壱吾を、あたしはキッと睨み付けた。


「知らない!あんたも気を付けないと変な魔法かけられるからね!女も男も関係ない奴なんだから!」


顔が真っ赤になってる事を悟られないように、あたしはビスケットを砕いた道をいち早く歩き始めた。





第四話 完。

第五話へ続く★


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