ストロベリーショートケーキ<第四話>魅惑の魔法
強く頬を両手で叩き気合いを入れたあたしは、その場でしゃがんで家の中を走り回り『出て行け』と喚く黒砂糖の胸倉をムンズと掴み、グイッと顔を近付けた。


「あんた、今すぐこの国の一番偉い奴の所にあたしを案内しな!」


あたしの迫力に負けずに叫ぶ黒砂糖。


『ありえなーい!王様に会わせるなんて、絶対ありえないもーん!』


そしてプクッと頬を膨らませたと思ったら、完全にプイッと横を向いた。


小さいくせに生意気な!


額にブチブチと血管を浮かせ、どうやって口を割ろうかと苛立ちながら考えてると、黒砂糖の首元に光る物を発見した。


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