My letter 〜君の未来に〜


俺に向かってお礼を言った海実ちゃんの顔には満面の笑みを浮かべていた。

さて、直人に連絡するか。



海実ちゃんが診察室を出てすぐ、直人に電話をかけた。

『もしもし兄貴?』

「そう。今時間あるか?」

『うん、30分なら平気。どうした?』

「直人の彼女、直人と彩葉ちゃんと、海に行きたいんだって。」

『海?なんでいきなり?』

「自分がちゃんと動けるうちに2人と思い出作りたいんじゃない?」

『そっか…』

「俺から聞いたってことは海実ちゃんに言うなよ。」

『あぁ。』

「外出許可は出した。直人、お前も医学部生だ。ちゃんと見ててあげるんだぞ。」

『分かってる。ありがとう。じゃあ。』

「おぅ。頑張れ、じゃあな。」

電話を切った。

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