My letter 〜君の未来に〜
最後の家族との会話、あまりにも残酷な言葉だった。
『病気のあんたなんかより、あたしと利帆-リホ-の方が幸せになれるわ。』
『麗奈-レイナ-姉とあたしには未来があるの。海実姉にはない。』
『私たちの幸せを奪わないで。』
『俺たちの幸せに海実は必要ない。』
自分たちの幸せしか考えられない家族。
そして必要ないないと言われた私。
この家に居場所がないことが分かった私は、自分で歩いていくことを決めて祖母に引き取られた。
もともと姉の麗奈と妹の利帆をよく思っていなかった祖母は私を快く受け入れてくれた。
でも高校は祖母の家から通える高校では同級生が多すぎる。
病気のことがバレることだけは避けたくて、祖母の家から離れた高校に通って一人暮らしをすることにした。