My letter 〜君の未来に〜
直人side
「直人、今日行ってもいいか?」
「あぁいいよ。海実も喜ぶ。」
柾はあれから何回か海実の見舞いに来てくれてる。
海実もだんだん柾に慣れてきて、雫くんたちと同じように接するようになった。
「海実ちゃんはどう?」
「あんまり良くないらしい。」
兄貴から聞いている話だと、どうも海実が良くなっている傾向はない。
「まじか…」
「俺が医者になるまで保たないかもしれねぇって…」
「そんな…」
「しょうがないんだ…でも、できる限りは延ばすってさ。」
柾は暗い顔をした。
それも無理はない。
こんな話をされて暗くならずになんていられない。
「…海実ちゃんは、知ってるのか?」
「…きっと海実は気づいてる。
自分の体調が良くないことも…自分に残りの時間が短いことも」
海実はそういう子だ。
気づいていても、迷惑かけちゃいけないと、絶対に俺らを頼らない。