My letter 〜君の未来に〜
彼女の最後のプレゼント
直人side
海実が亡くなって、早くも1週間が経った。
俺は、彩葉ちゃんと病室の片付けをしていた。
とは言っても、海実は棚の中なども綺麗にしていたから、片付けも楽だった。
それがどこか寂しく感じた。
無言で片付けをしていた俺たちだけど、俺があるものを見つけて、彩葉ちゃんと雫くんに声をかけた。
「彩葉ちゃん、雫くん。」
振り返った2人は、俺の言葉を待った。
「…これ………海実から…」
今俺の手にあるのは、9通の封筒だ。
そのうちの2通をそれぞれ2人に渡した。
封筒には海実の綺麗に整った字で、“彩葉へ”、“雫くんへ”と書かれている。