My letter 〜君の未来に〜


10分後…

ガチャ

「海実!」

直人くんの声が聞こえた。

「なお、くん…」

「兄貴連れてきた。後で話すよ。」

「海実ちゃん、だよね?吐けないんだっけ?まだ吐き気ある?」

私は頷いた。

話すのも辛かった。

「直人、アレ出して。」

「うん。」

直人くんはお兄さんのかばんからゴム手袋を出して渡す。

「ちょっと苦しいけどゴメンね。」

お兄さんは手袋をはめた手で私の舌に触れた。

「…オエッ、ケホケホ、オエッ…」

途端に吐き気がきて、吐くことができた。

吐きたいだけ吐いて、私は床に力なく座りこんだ。

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