My letter 〜君の未来に〜
「……まぁ、頑張れ。」
「ありがとう。」
♪ ♪ ーー『清水さん、清水 海実さん、診察室3へお入りください。』
話していると、私の名前が呼ばれた。
「海実行くぞ。じゃ、石井さんさよなら。」
「うん。石井さん、また今度。」
「おぅ。海実ちゃんお大事に。」
私は石井さんに一礼して、直人くんの後を追う。
「失礼しまーす。」
直人くんが先に診察室に入った。
「失礼します。」
「お、直人。」
「山岸先生じゃないすか〜。」
直人くんが山岸先生と呼んだのは40歳前半くらいの方。
「おぅ。海実ちゃん、だよね?
山岸 亘-ヤマギシ ワタル-、この病院に勤め始めて5年かな。よろしくね。」